抗てんかん薬とは

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抗てんかん薬による薬物療法

抗てんかん薬はてんかん発作の抑制および予防を目的としたお薬です。

抗てんかん薬による薬物療法は、主に以下の点に留意して行います。

症状をきちんと確認する

まず最初に、本当にてんかんによる発作なのかを確認します。

発作が2回以上あって脳波に異常が見られる場合はてんかんであると断定できますが、1回しか発作がなかったり脳波が通常通りであればそれはてんかんではありません。

また、てんかんの中でも部分発作と全般発作の2つに分かれ、服用する薬も全く違います。

飲む薬を間違えると効果が出ないばかりか、副作用に悩まされる事になります。

最小量から服用する

抗てんかん薬を飲んだことがない場合は、1種類から服用します。

これは副作用が出るかどうかを確かめるためで、最小の量から飲み始めます。

重篤な副作用が見られなかった場合には効果が出るまでその薬を徐々に増やしていきます。

その薬の上限まで量を増やしても効果が見られない場合は、別の薬と併用します。

もし数年間、抗てんかん薬を服用し続けても効果が見られない場合は外科的治療を検討しなければなりません。

抗てんかん薬の種類

抗てんかん薬は前述のように、部分発作と全般発作によって薬が異なります。

さらに症状を細かく分類すると、単純発作、複雑部分発作、強直間代発作、強直発作、ミオクロニー発作、欠神発作、脱力発作となります。

症状別で服用する薬を以下に記載します。※見出しが薬品名、その下が商品名となっております。

単純発作

カルバマゼピン

テグレトール

フェニトイン

アレビアチン、ヒダントール

バルプロ酸

デパケン、セレニカ、バレリン

複雑部分発作

カルバマゼピン

テグレトール

※テグレトールで効果がなかった場合は以下のいずれかを服用

フェニトイン

アレビアチン、ヒダントール

バルプロ酸

デパケン、セレニカ、バレリン

欠神発作

バルプロ酸

デパケン、セレニカ、バレリン

トリメタジオン

ミノ・アレビアチン

エトスクシミド

ザロンチン

強直間代発作

カルバマゼピン

テグレトール

フェニトイン

アレビアチン、ヒダントール

バルプロ酸

デパケン、セレニカ、バレリン

※小児の場合はフェノバルビタール(商品名:フェノバール)

ミオクロニー発作

バルプロ酸

デパケン、セレニカ、バレリン

クロナゼパム

リボトリール、ランドセン

欠神発作

バルプロ酸

デパケン、セレニカ、バレリン

エトスクシミド

ザロンチン

脱力発作

バルプロ酸

デパケン、セレニカ、バレリン

クロナゼパム

リボトリール、ランドセン

ニトラゼパム

ネルボン、ベンザリン

抗てんかん薬の効果

抗てんかん薬による薬物療法は基本的に対症療法ではありますが、長期にわたって発作を抑えていると脳内で過剰放電しなくなってきます。

ですので、数年かけて抗てんかん薬を飲み続ければ、そのうち薬を飲まなくてもてんかん症状が出なくなる事が期待できます。

薬物治療で約8割のてんかん患者が治ると言われております。

テグレトールは錠剤と散剤がありますが、錠剤は大きくて飲みにくい場合があります。

その際は粉にして水に混ぜ、懸濁液にすると肛門から注入しても、よく吸収されて効果が出ます。

抗てんかん薬の副作用

抗てんかん薬は興奮状態をしずめるために、脳内の神経による放電を抑制します。

適度な量ですと発作が無くなってリラックスした状態になりますが、度を過ぎると今度は脳神経自体の機能が麻痺します。

これによって、眠気やめまいといった副作用が起こります。

副作用は抗てんかん薬を飲み始めた場合にも発症しやすくなります。

他にも視覚症状(1つのものが2つに見えるなど)、歯肉増殖、脱力感、悪心・嘔吐、食欲不振、肝機能障害、便秘、排尿困難といった症状があげられます。

抗てんかん薬の注意点

抗てんかん薬は薬を間違えると効果が出ない上に副作用が起こります。

適切な薬においても副作用をできるだけ抑えるため、少ない量から飲み始めるようにします。

過剰に摂取してしまうと、副作用によって生活に支障をきたす事もあります。

また、抗てんかん薬を一旦飲み始めたら、継続して飲み続ければなりません。

服用を急にやめると禁断症状が出たり、反動でさらにひどい発作が起こる場合があります。